注)本記事によって、不快に思う人が出て、3件コメントが入ったので、修正・加筆しました。
ロニー・コールマン(48)がマスターズオリンピアでゲストポーズした写真を見て愕然としました。
7年前のミスターオリンピアです。そしてプロボディビル界から引退してまだ5年目です。
巨大化した腹部。左大腿部の断裂。背中や上腕の筋肉はまるで溶解してしまったように萎縮しきっています。
言っちゃあ問題になると思いますが、あえて言います。
今のロニコは、弱小なんちゃってボディビルダーの私でも敵にもならない。
あまりに醜すぎます。ボディビルの何たるか、忘れてしまったのでしょうか。それかもともと頭になかったのでしょうか。大きくなることだけ考えていたのでしょうか。確かに彼のポージングはうまくはなかった。それでも筋肉は大きくなればなるだけ適切な場所で発達し、結果的に筋肉美が増していったのでうまく行っていたのか。まさに超人レベルの筋肉美と怪力で彼に勝つことは誰にも不可能という領域に達していたロニコは、一体何処へ。
一方日本の田代選手。同じく7年のブランクの後皆の前に現れました。
7年前のミスター日本2位で一時引退、7年のブランクの後、ミスター日本で再び2位のみならず、ミスターユニバースではクラス4位を勝ち取ったのです。(
2005年のミスター日本の様子はバイセップス鳳さんのブログに写真があります。)
今や日本のボディビル界で40代は盛りの時期であるのと比べ、ロニー・コールマン(オリンピア8回連続優勝)やドリアン・イエーツ(オリンピア6回連続優勝)、リー・ヘイニー(オリンピア8回連続優勝)とプロボディビル界を代表するどのボディビルダーも若くして引退、その後見るも無残な姿に変貌してしまっています。
ボディビルを現在のように発展させたアメリカで起きているこの事態は非常に憂慮すべきことで、一目見て分かるシントールの問題だけではなく、ボディビル最高峰のコンテストを8回も優勝した
最も敬意すべきロニー・コールマンがこの状態であることから、実はステロイドやホルモンの使用のみならず、市販されているサプリも含め、ボディビルのあり方を問題提起し直す必要があるのではないかと思います。
もちろん海外のトップビルダーの中にも、昔のように素晴らしい体をいつまでも維持することに成功している人もいます。今回のマスターズオリンピアで言えば、デキスター・ジャクソン(43)、トニー・フリーマン(46)、エド・ナン(41)、トロイ・アルベス(45)などです。(まあ日本の現状で言えばこれから勝負の年齢なのですが。)
一昔前のボディビルダー達は息が長かったです。サプリはなし、賞金はなし、あるのは名誉と目指す筋肉美のみ。
アルバート・ベックルス(1960年代のNABBAの選手、55歳の1985年のミスターオリンピア2位、61歳の1991年ナイアガラプロ優勝)や、ジョン・シトローニ(1960年代のNABBAの選手、62歳の2005年もヨーロッパマスター優勝)のように歳をとっても進化してゆくボディビルダーしか、自分には尊敬できません。
2005年のシトローニ
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2013年8月6日加筆
弱小ブログということで、好き勝手なことを書きなぐり、この記事の内容で不快な気分になった方にはお詫び申し上げます。
本日3件目の批判コメントを受け、一部修正することになりました。ブログの双方向性の利点をなくさないためにも、一旦記事にした部分は削除せず残しましたし、コメントもこれまでどうり自由に書き込んでください。
私もロニー・コールマンが大好きで、ライ!ウェイ!の掛け声でとんでもない重量をフルレンジでトレーニングするビデオももっているのですが、それでも1998年のブリティッシュグランプリの時が最高だったと思っていました(実はその時も女性化乳房があり残念。)。同じ年にオリンピア獲得、その後も超人的にもバルクアップを続けて他のプロ大会でも連戦連勝。
92年のオリンピアにデビューした時から見てきて、彼の人となりは良く知っているし、年齢的にも決して若くはないのにチャンピオンの座を誰にも譲らなかった功績は、称えるには余りあるのは誰の目にも明らかです。
この後の記事にも書きましたが、最近次から次へとスポーツ界での禁止薬物の使用状況が日の目を見るようになって来ました。ボディビルは最も分かりやすいだけで、実際はあらゆるスポーツの裏で薬物が加担しているようです。企業・団体等のスポーツ精神とは別次元の思惑が、スポーツ活動の方向性を歪めているのです。さらにボディビルの最近の傾向として、禁止薬物だけでなく、合法なサプリメント業界の巨大化とそれに伴う問題が出てきています。
ここで私も含めてこの機会に反省の意味を込めて、記事にするべきだったのはボディビルのあり方でした。私たちはこれらに振り回されることのない様、ましてはそのために自身の健康を害することのない様にすべきだと思います。